介護福祉科

現場での実践を重ね、自ら行動できる介護福祉士へ

介護福祉の現場では、高い専門性はもちろん、豊かな教養やコミュニケーション能力、
物事を広くとらえる視野を求められます。
そのために、本校では現場での学びを重視。実習を重ねながら、
さまざまな状況に対応できる人材を育成します。

【教育目標】
介護者としてのコミュニケーション能力を身につける
介護を実践できる基本的な専門知識・技術を身につける
利用者の活動の可能性に着眼できる能力を身につける
自らの介護実践について振り返る力を身につける
協働する力を身につける

カリキュラム

充実した実習の数々から、介護者に求められる実践力を身につける。

豊富な現場実習によるリアリティのある学びを通じて、どのようなケースに直面しても自分で考え、行動することのできる能力を育みます。教員や実習施設の指導者の連携によるフォローも万全。介護者に必要な力が着実に身につく2年間です。

介護福祉科の学び

介護の役割とは、利用者と一緒に「その人の自立を重んじた生活をサポート」することにあります。現場を肌で学ぶ「現場実習」、人間を深く理解する「授業」、それらで得た学びをどうケアに結びつけるか、意欲的に進めていきます。

認知症サポーター養成講座

認知症サポーター
養成講座

この授業を受講すると認知症を支援するサポーターの証としてブレスレット「オレンジリング」が授与されます。

ダンス教室を開催

ダンス教室がやって来る

地域の老人福祉センターなどで実際に実施されているレクリエーションの意義について学びます。

みんなに優しい街づくりを考える

みんなに優しい
街づくりを考える

地域住民が住み慣れた地域で自分らしく快適に住むためには、どのような福祉資源の活用やあり方が必要かを調査し発表します。

おむつフィッターを招く

おむつフィッターを
招く

生活の基本である排泄について、手づくりパットの作製を通して、科学的に理解します。

街のくらしを体験する

街のくらしを
体験する

利用者の立場になって介助できる專門職業人として、街に出かけて利用者の気持ちを理解します。

救命講習の実施

救命講習の実施

心肺蘇生法とAEDの基礎知識を学び、救命処置の流れを実際の演習を通して身につけます。

カリキュラム

表:介護福祉科 概要02
区分 1年 基礎・実習 2年 応用・発展・実習
人間と社会 人間の尊厳と
自立

人間の理解A

 

人間関係と
コミュニケーション

 

人間の理解B

社会の理解
  • 社会と制度の理解A
  • 社会と制度の理解B

 

人間と社会に関する
選択科目

表現演習

  • レクリエーション活動法
  • 臨床心理学入門
  • 生活文化
介護 介護の基本

介護の基本Ⅰ

介護の基本Ⅱ

コミュニケーション
技術

コミュニケーション技術A

コミュニケーション技術B

生活支援技術

生活支援技術・基本

  • 生活支援技術・応用
  • 生活支援技術・地域
介護過程

介護過程Ⅰ

  • 介護過程Ⅱ
  • 介護過程Ⅲ
介護総合演習

介護総合演習Ⅰ

介護総合演習Ⅱ

介護実習
  • 介護実習Ⅰ-1
  • 介護実習Ⅰ-2

介護実習Ⅱ

こころとからだのしくみ 発達と老化の理解

発達と老化の理解A

発達と老化の理解B

認知症の理解
  • 認知症の理解A
  • 認知症の理解B

 

障害の理解

障害の理解A

障害の理解B

こころとからだの
しくみ

こころとからだのしくみⅠ

こころとからだのしくみⅡ
こころとからだのしくみⅢ

医療的ケア 医療的ケア
基本研修

医療的ケアA

医療的ケアB

医療的ケア研修

 

医療的ケア演習

特色のある学び

他校にはない「リンク&サイクルプログラム」で
確実に成長。

まず実習事前指導で、目標や内容を確認し、実習に臨みます。実習後、実習記録を提出し担当教員から事後指導を受け、グループワークでの振り返りを行い、次の実習の準備に。計画・実践・確認・改善のサイクルを1年間継続することで、専門職業人としての知識や技術、規範、課題発見・問題解決力など、社会人に必要な力が備わってきます。

PDCAによるリンク&サイクルプログラム

学びのスタイル

独自のカリキュラムで学生一人ひとりの可能性を引き出し、
保育・福祉の現場で活躍できるプロフェッショナルへ。

アクティブラーニングで主体的に学び、自ら考え、行動する能力を養います。

アクティブラーニング
主体的に学び、
自ら考え、行動する能力を
養います。

協働して取り組むグループワークで、コミュニケーション能力を磨きます。

協働して取り組む
グループワークで、
コミュニケーション能力を
磨きます。

入学前教育・初年次教育・卒後教育、入学前から卒業後までサポートします。

入学前教育・
初年次教育・卒後教育で、
入学前から卒業後まで
サポートします。

学習到達度を常にチェックしながら、着実な自己成長を促します。

学習到達度を
常にチェック
しながら、
着実な自己成長を
促します。

時間割例(1年次前期)

表:介護福祉科 概要03
  月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
1限目
9:00〜10:30

初期演習

人間の理解A

実習

介護総合演習Ⅰ

生活支援技術
基本

2限目
10:40〜12:10

表現演習

コミュニケーション
技術A

社会と制度の
理解A

介護総合演習Ⅰ

お昼休み
12:10〜13:00

3限目
13:00〜14:30

こころとからだの
しくみⅠ

生活支援技術
基本

介護の基本Ⅰ

認知症の理解A

4限目
14:40〜16:10

発達と老化の
理解A

実習2年間の流れ

入学後すぐに毎週の現場実習がスタート。
450時間の豊富な現場実習と、
主体性を養う指導で総合的な援助能力を身につける。

介護実習Ⅰ-1

入学直後から提携する介護福祉施設において、前期・後期に1人ずつの対象者を担当。年間を通して、対象者の生活の様子を感じながら教科を学ぶため、より理解が増します。

介護実習Ⅰ-1

  • 充実した実習事前事後指導により、着実に実力が身につく
  • 実習記録を書くことで、専門職業人としてのこころ構えが身につく
  • 実習日の翌日に、実習記録を提出し、担当教員から指導を受けて実力をつける
  • 同時にクラスメイトとグループワークを行うことを通して、課題発見・問題解決が図れ、視野が広がる
  • デイサービスや“小規模多機能型” 居宅介護事業所など、種別の異なる施設への実習も豊富
  • 毎週実習

    本校独自

    期間:1年次5月~9月

    8日間 (介護老人福祉施設/介護老人保健施設)

    施設が提供するサービスと介護職員の役割および基本的ケアを学びながら、利用者、家族とのコミュニケーションを実践。利用者の語りに耳を傾けることで受容と共感について理解する。

  • 毎週実習

    本校独自

    期間:1年次10月~12月

    10日間
    (小規模多機能型居宅介護/グループホーム/地域密着型介護老人福祉施設など)

    利用者を地域生活者として捉え、支援の必要性を理解。他職種との連携を通して介護福祉士の役割と、柔軟な対応力を養成。

  • 実習体験報告会

    期間:1年次1月

    学生一人ひとりが実習体験を振り返り、気づきや考察をテーマに発表。発表会は学生が主体となって開催するため、司会・進行、会場設営、冊子制作等の役割をグループ分担して準備。計画的に準備を進める力と、仲間と協働する力を身につける。

介護実習Ⅰ-2

情報収集段階から利用者の生活上の課題を把握し、介護過程を通して介護実践の意義を理解する。

  • 集中実習

    期間:1年次2月~3月

    18日間 (障害者支援施設/介護老人福祉施設など)

    介護老人福祉施設、介護老人保健施設、障害者支援施設等において、個別の技術に応じた生活支援技術と個別援助計画のつながりが理解できる。障がいのレベルに応じて求められるケアの実践を行う。医療と介護、他職種との協働や連携を通じたチームでの支援も学ぶ。利用者の生活上の課題を明確にし、ICFに基づいた介護過程の展開方法や介護実践の意義を理解し、アセスメントによる生活課題を明確化する。

  • 実習体験報告会

    期間:2年次6月

    対象者との関わりや、実習での介護実践を通した学びについて、個別の実習体験を各自発表。保護者も招いてこれまでの学習成果を披露。学生が個別援助計画の利用者についての理解を深める。

介護実習Ⅱ

総まとめの実習として、介護老人福祉施設などで、利用者の生活上の課題を明確化し、ICFに基づいた介護過程の展開方法や介護実践の意義を理解し個別援助計画の立案および実施ができ、各実施結果に基づいて再アセスメントをすることができる。レクリエーション計画の立案・実施までを行う。

  • 集中実習

    期間:2年次8月~9月

    23日間 (介護老人福祉施設/介護老人保健施設)

    対象者の生活上のニーズを把握し、課題を分析し、個別援助計画の立案・実施・評価までを展開。夜勤帯も経験するなど一連の流れや他職種との連携を通して、総合的な援助能力を高める。

介護総合演習Ⅰ
(1年次通年)

  • 課題と目標を明確化

    実習の目的や内容を理解し課題と目標を明確化。主体的に取り組む姿勢を身につける。

介護総合演習Ⅱ
(2年次前期)

  • 個別援助計画を立案

    さまざまな介護技術、多様なサービス形態の意義を整理し、実習に向けて自己の課題を明確化。授業と連携して事例検討を行い、個別援助計画立案のための基本的な技術を修得する。

実力に差がつく実習ポイント

介護福祉施設との実習連携

入学直後から毎週、介護福祉施設を訪問して実習を実施。対象者と直に触れ合い、経験を重ねながら、介護福祉士に求められる知識や技術を実践的に身につけます。また、実習先の施設と本校教員が密に連携を取り、学生を徹底的にサポートするので、安心して学べる環境が整っています。このような他校にはない、介護福祉業界との豊富なネットワークによる教育が評価され、文部科学大臣から「職業実践専門課程」に認定されています。

取得資格

「介護福祉士資格」の取得はもちろん、
介護の現場で活きる多彩な資格取得も。

卒業と同時に、国家資格である「介護福祉士受験資格」のほかに、福祉現場で多角的に活躍できる人材となれるよう、さまざまな資格取得を奨励しています。

取得できる資格

※2022年度から、養成施設卒業者は国家試験を受験することが義務化されます。

※2021年度までの間に本校の介護福祉科を卒業した人については、
①卒業の翌年度から5年間、暫定的に介護福祉士資格が与えられますが、卒業後5年間連続して介護の仕事をすることにより、その後も引き続き介護福祉士資格を有することができます。
②また、この間に国家試験を受験して合格することにより介護福祉士資格を取得することもできます。

医療的ケア基本研修
修了証明書

身体や精神に障がいがある方への支援や、介護者に介護に関する指導を行うために必要な証明書です。介護福祉施設等で適切なケアを提供するための、知識・技術を修得したことを証明します。

全身性障害者移動支援
従業者養成研修修了証

移動介護従業者とも呼ばれ、全身性障がいによって外出が困難な方が、積極的に社会活動へ参加できるよう、安全面に気をつけながら移動介護サービスを提供することができる資格です。

同行援護従業者
養成研修修了証

視覚障がいにより移動が困難な方などの外出時に同行し、食事の支援やドアの開閉、階段での移動(歩行)支援などを行うことができる資格です。障がいのある方の生きがい、楽しみをサポートする役割があります。

普通救命講習
修了証

救命講習は、日本で消防本部によって行われている応急処置技能認定講習。「応急手当の普及啓発活動の推進に関する実施要綱」に基づく、消防局・消防本部が指導し認定する公的資格の一つです。

その他「オレンジリング」
(認知症を支援するサポーターの証)など

資格取得を奨励しています

保育士や介護福祉等、専門職としての知識や技術とともに、就職後の職業人としての基礎的な能力向上のため、コミュニケーション能力の向上を目指した「日本語検定」、パソコン技能の向上を目指した「文書デザイン検定」、「情報処理技能検定」、「プレゼンテーション作成検定」及び「パソコンスピード認定」等を本校を試験会場として実施するとともに、これらの技能の向上に向けた指導を行っています。また、検定に合格した場合には、検定料を奨励金として支給(3級以上)しています。さらに、令和元年度からは、新たに防災士の資格取得に向けた取り組みを始めて、希望者が受講できるよう関西国際大学と連携しています。

大学への編入学で、社会福祉士、高等学校教諭(福祉)を目指す!

本校は卒業と同時に「専門士」の称号が得られます。姉妹校である関西国際大学だけでなく、他大学からの指定校推薦枠もあり、卒業後大学に編入学して「社会福祉士」の国家試験受験資格の取得を目指すこともできます。関西国際大学への編入学は大学入学金が免除されます。

卒業後活躍できるフィールド

特別養護老人ホーム
 介護老人保健施設
 病院 
自治体・社会福祉事業団
 有料老人ホーム 
デイサービスセンター
 グループホーム
 在宅サービス事業 
障害者支援施設 など